みんなの”ワクワク”が元気に走り出した『バスフェスタ2014』
2014年10月4日(土)、東京・代々木公園ケヤキ並木で『バスフェスタ2014 in TOKYO』が開催され、約27,000名のご来場をいただき、たいへんにぎわいました。バスのデザインコンテストの表彰式をはじめ、バスと子どもたちが綱引きをするなど、楽しいイベントが盛りだくさん。ステージイベント、バス事業者などのバスグッズ販売コーナーともに大好評でした。さらに総勢7社8オリジナルキャラクターが集結! 彩りにあふれたラッピングバスや、貴重なボンネットバスなども展示されました。
天候にも恵まれて、大勢の人たちにバスとふれ合っていただいたフェスティバルの模様を楽しくご紹介します。
※バスフェスタ特設サイトオープン!こちらも合わせてご覧ください!
■バスフェスタを盛り上げた総勢7社の8オリジナルキャラクターたち
左から、えのん、きゅんた、かなみん、かんにゃん、ピンポン&パンポン、ノッテちゃん、PASMOのロボット
●個性あふれる顔ぶれに、大人も子どもも大喜び
この日は、それぞれのバス会社のキャラクターが会場を歩き回り、子どもたちと握手するなどの微笑ましい光景がたくさん見られました。登場したのは、江ノ電バスの「えのん」(江ノ島の「江」のカタチをしています)、小田急バスの「きゅんた」(かわいい子犬です)、神奈川中央交通の「かなみん」(神奈中の「かな」+「みん」なのバス)、関東バスの「かんにゃん。」(背中に羽がついています)、京王電鉄バスの「ピンポン・パンポン」(双子のキャラクターです)、東急バスの「ノッテちゃん」(みんなに乗ってほしいなぁという思いから)、そしてPASMOの「PASMOのロボット」(おなじみピンクのロボット)。各社の販売ブースにも、それぞれのキャラクターグッズがたくさん販売され、人気を集めていました。
■楽しいデザインのバスであふれたバス車両展示コーナー
●全部で10台の展示バスがずらりと並んだ楽しい景色
バスの車両展示では、たくさんのラッピングバスが集結。地域によって普段は見かけないバスに笑顔で乗り降りする人や、いっしょに記念写真を撮るご家族が数多く見られました。
- 東京・横浜観光で活躍している、
はとバスの2階建てバス「ハローキティバス」
- 「きかんしゃトーマスとなかまたち」が描かれた、
富士急行の「トーマスランドエクスプレス」
- この日がなんと初お目見えとなった、
東急バスの「ノッテちゃんラッピングバス」
- 立川バスの5号車まであるリラックマバスのうち、
この日登場したのは「リラックマバス2号車」
- ヨットや大仏様なども描かれた、
江ノ電バス横浜の「えのんくんラッピングバス」
- 神奈川中央交通の
「かなみんのラッピングバス”海の風景”バージョン」
- 登戸エリアで運行している、
小田急バスの「きゅんたラッピングバス(グリーン)」
■日本バス文化保存振興委員会提供のボンネットバス
●勇ましい弁慶の姿が描かれた「日野BH15ボンネットバス」
特定非営利活動法人 日本バス文化保存振興委員会(NPOバス保存会)からは、現役当時の姿をそのまま残す唯一の日野大型ボンネットバスが展示されました。1964年に岩手県南バス(現:岩手県交通)が購入し、路線バスとして12年ほど運行されて廃車になったとのこと。その後、改造されて定期観光バスとして復活し、一関・平泉地区で運行されたそうです。
NPO法人 日本バス文化保存振興委員会提供による「日野BH15ボンネットバス」
- 交通ジャーナリストであり、日本バス文化保存振興委員会の
副理事長を務められる鈴木文彦さん
【インタビュー】交通ジャーナリストの鈴木文彦さん
●岩手県交通の社員の手作業によって描かれた「弁慶号」
バスと言えばこの方、鈴木文彦さんに、「日野BH15ボンネットバス」についてうかがいました。「ちょうど東北新幹線が昭和57年に大宮〜盛岡間で開業したことに合わせて、それまでの路線バスから、定期観光バスとしての役割に変わり、一関・平泉エリアで運行されました。ボディのイラストは、その際に岩手県交通の社員の皆さんによって、手作業で仕上げられたものです。平泉の歴史にちなんで、弁慶の姿が描かれているため『弁慶号』と呼ばれ、中尊寺の金色堂なども描かれています」…人に歴史あり、そしてバスにも歴史あり。きれいな状態で大切に保存されているバスを通して、さまざまな人の想いにふれることができます。
■今年もたくさんの楽しい絵が寄せられたバスのデザインコンテスト
●日本全国からの応募総数は、なんと1,049作品!
小学生以下を対象としたバスのデザインコンテストも、毎年恒例となりました。今年は、全国から寄せられた応募総数1,049作品の中から、国土交通大臣賞を町田柊平さん(小3・東京都)、審査委員長賞を吉田祥大さん(小4・愛知県)、日本バス協会会長賞を村上遼さん(小5・東京都)がそれぞれ受賞。国土交通大臣賞の受賞作品は、京王電鉄バスのラッピングバスとして、この日晴れやかに登場しました。
- 東京・横浜観光で活躍している、
はとバスの2階建てバス「ハローキティバス」
- 「きかんしゃトーマスとなかまたち」が描かれた、
富士急行の「トーマスランドエクスプレス」
国土交通大臣賞受賞作品ラッピングバスは、新宿駅、渋谷駅に乗り入れる路線バスとして実際に走行します
- 表彰後にステージでインタビューを受ける、
国土交通大臣賞の町田柊平さん
【インタビュー】国土交通大臣賞を受賞した町田柊平さん
●夢のある場所に連れて行ってくれそうなバスをイメージ
小学生以下を対象としたバスのデザインコンテストも、毎年恒例となりました。今年は、全国から寄せられた応募総数1,049作品の中から、国土交通大臣賞を町田柊平さん(小3・東京都)、審査委員長賞を吉田祥大さん(小4・愛知県)、日本バス協会会長賞を村上遼さん(小5・東京都)がそれぞれ受賞。国土交通大臣賞の受賞作品は、京王電鉄バスのラッピングバスとして、この日晴れやかに登場しました。
■無料の周遊バス「スカイバス」が秋の東京を走る!
鮮やかな車体が目を惹き、沿道から手を振る人も多く見られました
- 美しい風景を堪能することができ、座席から写真を撮る楽しみも
- 日の丸自動車興業のバスガイド・菊池南海さん
●日の丸自動車興業の快適なバスで、高い所から景色を見下ろす
毎年好評をいただいている周遊バス。今年も日の丸自動車興業のご協力をいただき、「スカイバス」が約20分の周遊コースで、青山〜表参道〜渋谷の街を走りました。
【インタビュー】「スカイバス」のガイドを担当された菊池南海さん
●バスも制服もバラエティ豊か、お客さんに楽しんでいただきたい
菊池さんは静岡・伊豆のご出身で、バスガイド歴は今年で2年目。街の歴史や見どころなどに加えて、有名なパンケーキのお店や、最近のギャル語について紹介するなど、とても知識豊富で楽しい名調子でした。「自分もお客さんといっしょにいろんな場所へ出かけて楽しみたいと思い、この仕事に就きました。日の丸自動車興業には、ロンドンオリンピック凱旋パレードで使われたスカイバスや、水陸両用バスなどがあって、個性的な魅力がいっぱいです。制服もバスによって異なり、バラエティに富んでいるんですよ」と、しっかり自社のアピールもしていただきました。
■初めての体感イベント「バスと綱引き!」
子どもたちが懸命に綱を引っ張る間、「きゅんた」や「えのんくん」がみんなを応援
- 小田急バス「きゅんた」の描かれた
ルートマップを手にする井上颯斗さん
●約10トンもの重さのある大型路線バスをみんなで動かす
バスフェスタで初となる試み、「バスと綱引き!」。子どもたちがみんなで力を合わせ、小田急バスのおよそ10トンもある「きゅんたラッピングバス」を引っ張りました。10人では動かなかったバスが、倍の人数になり、さらに助っ人も加えて、約10m動かすことに成功! 終わった後はみんなで記念撮影を行いました。
【インタビュー】毎年バスフェスタを楽しみにされているという
井上颯斗さん
●綱引きにもチャレンジ! 思ったよりもバスは重かった
お父さんと来場された井上さん。「バスフェスタでは、実際にいろいろなバスに乗車できるのがいいですね。意外な場所を走っていることがわかるなど、バスには電車とはまた違った楽しみ方があります。ここで新しい知識が得られることは、毎回の楽しみです」と、バスを愛するうれしいコメントをいただきました。
■ステージイベントが盛りだくさん! バスガイドさんも大活躍!
- さすが話術の天才! バスガイドさんたちによる楽しいトーク
●子どもから大人までみんなが楽しみながら、バスとふれ合う
バスガイドさんたちによる楽しいお話や、透き通るような歌声のミュージックライブ、子どもたちに大人気のキャラクターショー、そして豪華賞品の当たる大抽選会などが行われました。当会場の隣のイベント広場では「北海道フェア in 代々木」が開催されていたこともあり、多くの人が散歩しながら休日のひとときを楽しまれていました。
- 「ボンネットバス弁慶号」の前では、バスガイドさんと
ご来場者の記念撮影も行われました
- この日は、神奈中観光、フジエクスプレス、はとバス、
日の丸自動車興業のバスガイドさんたちが笑顔で勢ぞろい
- 都竹宏樹さんは「青いバス」「飛行機雲」「日常」の
3曲を披露。飾らない人柄に惚れ込むファンも多いという - 子どもたちに大人気の「はなかっぱ」のキャラクター
ショー。繰り広げられる楽しいストーリー
【インタビュー】バス語りが熱かった!
シンガーソングライターの都竹宏樹さん
●「夢を乗せて走ってゆく」の歌声が、代々木の空に響き渡った
NHK「のんびりゆったり路線バスの旅」の番組テーマ曲「青いバス」を歌っている、シンガーソングライターの都竹(つづく)さんは名古屋市出身。「音楽を始めた大阪の専門学校時代に、高速バスに乗って東京にライブをしに来たりしていました。だから自分自身、バスには特別な思い入れがありますね。『青いバス』という曲の『青』には、幸せを運ぶ青い鳥のようなイメージも込められています。実は、地元の名古屋の市バスの色も、青なんです。白だと言う人もいますが、前から見てみるとまさに青のイメージなんですよ。今、目黒に住んでいるので、普段は東急バスをよく利用していますね。坂道の多い所なので、バスだと楽だし便利なんですよ」と、バスのことを楽しそうに語っていただきました。
■バスの安心・安全性・人へのやさしさについても紹介
●車いすでの乗車のしかたを学ぶ、立川バスのバリアフリーデモ
立川バスの展示車両では、車いすでの乗車方法を学ぶバリアフリーデモが行われました。バスに乗り込むところから、乗車してからの車いすの固定、さらに降車時まで手順を追って紹介。安心してご乗車いただく取り組みについて解説されました。
- まさに人・人・人…。「近場のピクニック気分で楽しみに来ました」
というお友達同士の方もいました
- 立川バスの「リラックマバス2号車」で、
車いすでの乗り方をていねいに紹介
インタビュー後記
9月20日の「バスの日」を記念して2009年から開催され、今年で6回目となったバスフェスタ。国土交通省と東京都の後援をいただき、公益社団法人 日本バス協会が主催するイベントとして、秋の始まりを告げる時期の楽しみの場となり、だいぶ定着してきた感があります。この日も多くの方々にご参加いただきながら、改めてバスに親しみ、バスへの理解が深められた一日となりました。これからも、バスはもっと身近に、もっと便利に進化しながら、暮らしに寄り添った公共交通機関としての期待に応え、活躍を続けます。